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ミナミヌマエビの生態(分布域や食性)・飼育方法(適正水温と適切な水槽サイズ)について博物館学芸員の筆者が、長年の飼育経験に基づき解説します。
ミナミヌマエビとはどんな生き物?
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ミナミヌマエビ(南沼蝦、学名 Neocaridina denticulata)は、十脚目ヌマエビ科に分類されるエビの一種。産卵も淡水中で行い、一生を淡水域で過ごす陸封型のヌマエビである。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビの分布域
ミナミヌマエビは、国内では静岡県以南・琵琶湖以西の純淡水域に分布しており、朝鮮半島や中国にも分布しています。ミナミヌマエビの大きさ
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ミナミヌマエビの適正水温と水槽サイズ
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また、小型水槽(60cm)・中型水槽(90cm)・大型水槽(120cm)・超大型水槽(180cm)・水族館規模の水槽で飼育可能です。
なお、本種は水草・水面に垂れ下がった植物の葉・水中に伸びた陸上植物の根などに隠れることが多く、通常の水槽だけでなくアクアテラリウムとの相性が良い種類です。
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ミナミヌマエビは野生では付着藻類・沈降性有機物などを餌として食べています。
飼育下では水草に生える藻類のほか、植物性配合飼料などを与えるとよいでしょう。
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「アクアテラリウム」とは陸場と水場がある形式の水槽システムのことで、魚類以外の多くの水生昆虫・甲殻類・両生類・爬虫類を飼育する場合に必要になります。
アクアテラリウムでは、通常の水槽と違って水量が半分程度になりますので、あまり小さな30cmや45cmの水槽では水質が安定しません。やはり60cmクラス以上の水槽が必要でしょう。また、陸場を広くとるためには奥行き30cmタイプではなく45cmタイプをおすすめします。
詳しくは下記の関連記事で必要な機材から具体的な組み立て方まで解説していますのでご参照ください。
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アクアテラリウムの作り方と飼育生物一覧|博物館学芸員が必要な器材を解説
日本産淡水魚の家庭飼育向きの種類を厳選し解説しているのが下記の記事です。魚類飼育歴20年以上の博物館学芸員が執筆したものです。
日本の淡水魚・飼育種類図鑑|それぞれの特徴と家庭水槽での飼い方(水槽のセット方法)
ミナミヌマエビの食性(餌)
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飼育下では水草に生える藻類のほか、植物性配合飼料などを与えるとよいでしょう。
ミナミヌマエビの寿命
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ミナミヌマエビは小型甲殻類としては比較的寿命が長く3年ほど生きます。
ミナミヌマエビの繁殖
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ミナミヌマエビは、一般的なエビ類が孵化後幼生期(プランクトンとしての浮遊生活)があるのと違い、卵のなかで幼生期を過ごして稚エビとして生まれてきます。
このため、飼育環境下(水槽内)でも比較的簡単に繁殖し、稚エビが混泳魚に食べられてしまわないように十分な隠れる場所さえあれば、勝手に増えていきます。
アクアテラリウムとは
「アクアテラリウム」とは陸場と水場がある形式の水槽システムのことで、魚類以外の多くの水生昆虫・甲殻類・両生類・爬虫類を飼育する場合に必要になります。
アクアテラリウムでは、通常の水槽と違って水量が半分程度になりますので、あまり小さな30cmや45cmの水槽では水質が安定しません。やはり60cmクラス以上の水槽が必要でしょう。また、陸場を広くとるためには奥行き30cmタイプではなく45cmタイプをおすすめします。
詳しくは下記の関連記事で必要な機材から具体的な組み立て方まで解説していますのでご参照ください。
日本で見られるヌマエビの主な種類
オニヌマエビ Atyopsis spinipes
ヤマトヌマエビ Caridina multidentata
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トゲナシヌマエビ C. typus H. Milne
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ミゾレヌマエビ C. leucosticta
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ヒメヌマエビ C. serratirostris
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ミナミヌマエビ Neocaridina denticulata
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