マシンレッグプレスの女性に適したやり方を解説するとともに、使用する重さの決め方(負荷重量設定)について、ボディメイク・ダイエットの目的別に適正値を例示します。
マシンレッグプレスが有効な筋肉部位
マシンレッグプレスは主に大腿四頭筋・ハムストリングス・臀筋群に有効なトレーニング種目です。
なお、全身の筋肉の名前と作用、それぞれの部位を女性が鍛えるメリットについては下記の記事で詳しく解説しています。
女性がマシンレッグプレスを行うメリット
しなやか感とハリが出る
大腿四頭筋を鍛えることで、太もも前側にハリが出て、しなやかで女性らしい脚周りの印象になります。
ハムストリングスを鍛えることで、協働する臀筋群も鍛えられ、結果としてヒップアップにつながります。
マシンレッグプレスの女性向きのやり方
マシンレッグプレスは、膝関節保護のために構えたときに膝がつま先よりも上にならないようにすることが大切です。
また、ウエイトを下ろした位置で膝の角度が90度よりも鋭角にならないようにシートを調節することも重要です。
なお、セット終盤で手を膝に当ててセルフ補助(チーティング法)を行うこともできます。
※レッグプレスマシンには、足側が動くタイプと身体側がスライドして動くタイプとがありますが、基本的なポイントは同様です。
マシンレッグプレスのバリエーション
マシンハックスクワット
レッグプレスマシンを立てたような形状のマシンで、スミスマシンスクワットに近い動作感があります。
マシンレッグプレスの目的別(ボディメイク・ダイエット)の重さの決め方
筋力トレーニングの対象となる骨格筋は、筋繊維が束状になって構成されていますが、その筋繊維には大きく「遅筋」と「速筋」があり、速筋は「速筋繊維Ⅱa」と「速筋繊維Ⅱb」に分けられます。それぞれの特性と筋力トレーニングでの負荷設定は以下の通りです。
遅筋(遅筋繊維Ⅰ)
持久的な運動において持続的な遅い収縮(Slow)をし、酸素(Oxygen)を消費することからSO筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えてもほとんど筋肥大しません。陸上競技で例えるなら、長距離走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは20レップス以上の反復回数で挙上限界がくるような、低負荷設定で鍛えます。
速筋(速筋繊維Ⅱa)
持久要素のある瞬発的な動作において速い収縮(Fast)をし、酸素(Oxygen)を消費することからFO筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると筋肥大します。陸上競技で例えるなら、400~800m走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは12~15レップスの反復回数で挙上限界がくるような、中負荷設定で鍛えます。
速筋(速筋繊維Ⅱb)
瞬発的な運動において爆発的な速い収縮(Fast)をし、グリコーゲン(Glycogen)を消費することからFG筋とも別称されます。レジスタンストレーニングで鍛えると強く筋肥大します。陸上競技で例えるなら、100~200m走に必要な筋肉です。
筋力トレーニングでは6~10レップスの反復回数で挙上限界がくるような、高負荷設定で鍛えます。
女性トレーニングの重さの決め方
これら、3種類の筋肉の特性を考慮し、女性のボディメイクおよびダイエットに適切な重さの決め方(負荷回数設定)は次の通りです。
ボディメイクなら1セット15回で実施する
筋肉をおだやかにボリュームアップしたいボディメイクトレーニングの場合、速筋(速筋繊維Ⅱa)をターゲットにして「1セット15回で限界が来る重さ」で負荷を設定して行います。
ダイエットなら1セット20回で実施する
筋肉を筋肥大させずに刺激したいダイエットトレーニングの場合、遅筋(遅筋繊維Ⅰ)をターゲットにして「1セット20回で限界が来る重さ」で負荷を設定して行います。
具体的な筋トレメニュー例
女性のダイエット筋トレの具体的な実施例については下記の記事をご参照ください。
女性のための週三回のダイエット筋トレメニュー例(自宅・ジム別)
ダイエット筋トレの食事メニュー例
ダイエット筋トレのための食事の基礎知識と適切な食事メニュー例は下記の記事をご参照ください。
女性のダイエット筋トレ向き食事メニュー(具体的レシピ例)
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当コーナーでは、ジムトレーナーを職業とするメンバーと生物学の専門知識を持つ博物館学芸員のメンバーが共同で執筆・制作した筋肉の構造・作用および筋力トレーニング各種目の解説記事を公開しています。
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