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ゴルフのヘッドスピードを上げる筋トレ|肩のインナーマッスルと前腕の鍛え方

ゴルフのスイングを強くするために鍛えるべき肩関節周辺インナーマッスルの構造・作用・鍛え方について解説します。

飛距離のために重要な筋肉


ゴルフは最終的に手に持ったクラブでボールを打つため、体感的に腕の筋肉が強ければ飛距離がでるように誤解しがちですが、実際には上図のように下半身で生まれた力を下半身で加速し、腕からクラブにパワーを伝えるため、実際に重要なのは下半身の筋肉になります。

下半身の筋肉には、さまざまな動作をつかさどる筋肉があり、それらをまんべんなく効率的にトレーニングしていくことが飛距離アップの近道になります。まずは、下記の記事をご一読ください。

▼関連記事

ゴルフの飛距離を伸ばす筋力トレーニング|下半身の自宅筋トレのやり方

スイングの決め手はローテーターカフ

下半身で生まれ、体幹で加速されたパワーをさらに増幅してクラブに伝えるのは肩のインナーマッスルである回旋筋腱板(ローテーターカフ)です。

ですので、スイングの強さの決め手はこの肩のインナーマッスルの強化にかかっているとも言うことができます。

ヘッドスピードの最終加速は前腕筋群

また、ヘッドスピードの最終加速を生むのは手首の動作をつかさどる前腕筋群です。このため、ヘッドスピード強化のためには前腕筋群のトレーニングも重要になります。

回旋筋腱板の構造・作用

英語名称:Rotator cuff

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回旋筋腱板(かいせんきんけんばん Rotator cuff)は肩甲骨の前面と後面からおこる4つの筋、すなわち肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の腱のことをいう。回旋腱板または、英語のカタカナ表記でローテーター・カフともいう。

上腕骨頭をかかえ込んで肩関節を安定させるはたらきがある。そのため腕を使う運動には全て密接に関係しており、このローテーターカフをうまく連動させて使えるかどうかによって運動の効率が全く変わってしまう。

引用:Wikipedia「回旋筋腱板」

これら4つの筋肉のうち、棘上筋・棘下筋・小円筋の3つは肩甲骨の背面側に位置しており、上腕を後方へ回旋運動させる作用があります。

また、肩甲下筋は肩甲骨前面に位置しており、棘上筋・棘下筋・小円筋と逆の作用を持ち、腕を前方に回旋運動させる作用があります。

回旋筋腱板のトレーニング方法

棘上筋・棘下筋・小円筋の鍛え方


棘上筋・棘下筋・小円筋はダンベルエクスターナルローテーションと呼ばれる種目で鍛えることができます。

具体的には、ダンベル持って横になり身体の前面から側方へ後方の回旋運動を行いながら鍛えていきます。

肩甲下筋の鍛え方


肩甲下筋はダンベルインターナルローテーションと呼ばれる種目で鍛えることができます。

具体的には、ダンベル持って横になり身体の側方から前面へ前方の回旋運動を行いながら鍛えていきます。

トレーニングチューブを使ったトレーニング方法

エクスターナルローテーションとインターナルローテーションはトレーニングチューブを使って行うことも可能で、この方法だと立って(または座って)行うことができるため取り組みやすいのが特徴です。

使いやすいトレーニングチューブセット

強度の違う複数のトレーニングチューブがセットになったタイプで、現在の主流です。ドアにはさんで固定するアタッチメント、バーにはめられるループアタッチメントが付属しており固定が容易で、またグリップがあるため保持性にも優れています。

トレーニングチューブセットの実際の使用方法や使用感については下記の記事で解説しています。

トレーニングチューブの使用方法と実際の使用感

また、当サイト協賛企業様のMazurenkoJapanでは大型カラビナフックが特徴の各種ケーブルアタッチメントも装着可能なトレーニングチューブを取り扱っています。

MYDAYSトレーニングチューブセット(MazurenkoJapan)

前腕筋群の構造・作用



前腕筋群は19の筋肉から構成され、主に手首関節の屈曲(掌屈)・伸展(背屈)・外転(橈屈)・内転(尺屈)・回内・回外の作用を持ちます。

筋力トレーニングとしては手首の曲げる・伸ばす・捻る働きがあります。また、前腕伸筋群と前腕屈筋群に部位わけされます。

前腕屈筋群

円回内筋(musculus pronator teres)
橈側手根屈筋(musculus flexor carpi radialis)
長掌筋(musculus palmaris longus)
尺側手根屈筋(musculus flexor carpi ulnaris)
浅指屈筋(musculus flexor digitorum superficialis)
深指屈筋(musculus flexor digitorum profundus)
長母指屈筋(musculus flexor pollicis longus)
方形回内筋(musculus pronator quadratus)

前腕伸筋群

腕橈骨筋(musculus brachioradialis)
長橈側手根伸筋(musculus extensor carpi radialis longus)
短橈側手根伸筋(musculus extensor carpi radialis brevis)
回外筋(musculus supinator)
尺側手根伸筋(musculus extensor carpi ulnaris)
総指伸筋(musculus extensor digitorum)
小指伸筋(musculus extensor digiti minimi)
示指伸筋(musculus extensor indicis)
長母指伸筋(musculus extensor pollicis longus)
短母指伸筋(musculus extensor pollicis brevis)
長母指外転筋(musculus abductor pollicis longus)

引用:Wikipedia「前腕筋」

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前腕の構造とトレーニング種目

そして、「手首を伸展させる」「手首を屈曲させる」「手首を回内させる」「手首を回外させる」「手首を内転させる」「手首を外転させる」「手を開閉する」といった様々な動作をつかさどっています。

リストカール系種目では、手首を屈曲させる「前腕屈筋群」、手首を伸展させる「前腕伸筋群」、手首を親指側に曲げる「腕橈骨筋」の3つに分類し、それぞれを鍛えるのが「リストカール」「リバースリストカール」「リストハンマー」となります。

そして、この3種目はダンベル・バーベル・トレーニングチューブ・ケーブルマシンを使って行うことができます。

また、このほかに手首を回旋させる力を鍛えるためのリストローテーション系種目があります。

ダンベルを使ったリストカール系種目

ダンベルでのリストカール系種目は、可動範囲が広くとれ、曲線的な軌道で動作ができることがメリットです。

ダンベルリストカール

ダンベルリストカールは前腕屈筋群に有効な種目です。

ダンベルリバースリストカール

ダンベルリバースリストカールは前腕伸筋群に有効な種目です。

ダンベルリストハンマー

いわゆるヘッドの力と呼ばれる橈屈力(腕橈骨筋)は、リストハンマーで鍛えられます。

こちらのようなバーチカルバーは、リストハンマー専用のシャフトで、効果的に負荷を加えられるようにシャフトが曲げられた構造をしています

バーチカルバーの詳細

バーベルを使ったリストカール系種目

バーベルでのリストカール系種目は、片手に比べ高重量で負荷を与えられるのがメリットです。

バーベルリストカール

バーベルリバースリストカール

バーベルを使ったリストカールとリバースカールのやり方が、こちらの画像のような方法です。

トレーニングチューブを使ったリストカール系種目

トレーニングチューブでのリストカール系種目は、動作のどのポジションでも負荷がかかり続けるとともに、曲げれば曲げるほど負荷が強くなる暫増負荷で鍛えられるのがメリットです。

チューブリストカール

チューブリストハンマー

トレーニングチューブを使ったリストカールとリバースカールのやり方が、こちらの動画のような方法です。

ケーブルマシンを使ったリストカール系種目

ケーブルマシンでのリストカール系種目は、他の器具では再現できない方向(上から下へリストカールするなど)で鍛えられることと、動作のどのポジションでも均一な負荷がかかり続けることがメリットです。

ケーブルリストカール

ケーブルリバースリストカール

ケーブルマシンを使ったリストカールとリバースカールのやり方が、こちらの動画のような方法です。

リストカールの正しい動作とフォーム

①各種の負荷をグリップして構える

②肘関節を動かさないように気をつけ、手首関節を屈曲させていく

③手首関節を曲げきったら、意識的に前腕筋群を完全収縮させる

④ゆっくりと効かせながら元に戻る

⑤できるだけ手首関節を伸展させ、前腕筋群を最大限ストレッチさせ、再び動作を繰り返す

※リバースリストカールの場合は、屈曲動作と伸展動作の関係が逆になります。

リストローテーション

手首の回旋力を鍛えるための種目がリストスピローテーションです。回内回旋をプロネーション、回外回旋をスピネーションと言います。

リストスピネーションやリストプロネーションを効果的にするための専用器具には以下のようなものがあります。



プロネーションハンドルの詳細



ローテーションハンドルの詳細

筋力トレーニングと食事の基礎知識

筋力トレーニングを実施したら、そこで満足して終わるのではなく、トレーニング効果を最大限高める食事・栄養摂取をする必要があります。

筋力トレーニングと食事


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当コーナーでは、ジムトレーナーを職業とするメンバーと生物学の専門知識を持つ博物館学芸員のメンバーが共同で執筆・制作した筋肉の構造・作用および筋力トレーニング各種目の解説記事を公開しています。マリンスポーツの補助としてだけでなく、あらゆる目的での筋力トレーニングに対応した内容です。


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