フリーウエイトトレーニングを行うにあたり、ウエイトを安定させるために重要な筋力が体幹、特に腹筋群の筋力です。より効率的なウエイトトレーニングの実施のために必要な、自宅でも取り組める腹筋運動の種類とやり方を解説します。あわせて、拮抗筋である脊柱規律筋の自重トレーニングについてもご紹介します。
腹筋群の構造
腹筋群は表面から順に腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋の四層構造をしており、その主たる作用は以下のようになります。
腹直筋:体幹の屈曲
外腹斜筋:体幹の回旋
内腹斜筋:体幹の回旋補助
腹横筋:腹圧の維持
腹筋運動に共通の呼吸動作の仕方
腹筋運動に共通する呼吸の方法として、「息を吐きながら体幹を屈曲(または回旋)させる」「息を吐ききり腹筋群を完全収縮させる」という一連の呼吸動作があります。
息を残したまま腹筋群を収縮させても、完全には収縮せず効率の悪いトレーニングになってしまいますので、必ず最大収縮ポイントで息を吐ききるようにしてください。
また、それと同時に顎を引いて自身の腹部を見るようにすることで、さらに強く腹筋群が収縮します。
カールアップクランチ(腹直筋上部)
カールアップクランチは腰椎への負担の少ない腹筋運動で、膝を立てて行うことが特徴です。身体を伸ばしたポイントで腰を反らせて反動を使うと、腰椎に強い負担となりますで十分に気をつけて動作を行ってください。
レッグレイズ(腹直筋下部)
レッグレイズ(足上げ腹筋)は、腹直筋下部に集中的な負荷が加わる腹筋運動です。足を上げる角度は45度程度で十分で、それ以上高く上げる必要はありません。また、セット中に足を床につけてしまうと腹筋群に対する負荷が抜けてしまいますので、セット中は足を床につけないようにします。
足を下ろした位置で、腰を反らせて反動を使うと腰椎に強い負担がかかってしまいますので十分に注意してください。
ジャックナイフ(腹直筋全体)
ジャックナイフはクランチとレッグレイズを同時に行うような、高強度の腹直筋トレーニングです。手を構える位置を脚側にすると強度がやや下がり、逆に頭の上で伸ばすように手を構えると強度が上がります。
リバースクランチ(腹直筋)
リバースクランチは、床に仰向けになり膝を曲げて構えます。腰に負担をかけないためには、この体勢から、反動を使ったり腰を反らせたりせずに脚を上げていくことが大切です。
また、曲げた膝の角度は変えないように気をつけ、足を上げるというよりは「お腹を丸める」という意識で行うとうまく動作できます。
足を上げながら息を吐き、足を上げた位置で息を吐ききって顎を引き腹筋群を完全に収縮させるのがポイントです。
足を下ろすときも、腰に負担がかからないようにしっかりと筋力で下半身をコントロールしながら動作します。
クランチツイスト(腹斜筋)
クランチツイストは通常のクランチに捻り動作を加えることで、腹斜筋に負荷がかかる腹筋運動バリエーションです。足を組んで構え、対角線になるひじと膝をつけるように動作してください。
サイドプランク(腹斜筋)
サイドプランクは静的な動作で腹斜筋に負荷をかけるトレーニングで、一般的には体幹トレーニングと呼ばれています。背すじをまっすぐに保ち静止し、30秒~2分程度の静止を1セットとして行います。
ヒップリフト(脊柱起立筋)
ヒップリフトは腹筋群の拮抗筋である脊柱起立筋に効果のある自重トレーニングです。床に仰向けになった上体から、ゆっくりと腰を持ち上げていきますが。必要以上に腰を反らせる必要はなく、体幹が直線になる状態まで持ち上げるだけで十分に有効です。
腹筋ローラーの種類と特徴
自宅で気軽に取り組め、なおかつ有効性が高いのが腹筋ローラを使用したトレーニングです。腹筋ローラーには、単輪タイプ・二輪タイプ・幅広タイプなど多くの種類があり、トレーニング目的に応じて適切なタイプを選択することが大切です。
筋力トレーニングと食事の基礎知識
筋力トレーニングを実施したら、そこで満足して終わるのではなく、トレーニング効果を最大限高める食事・栄養摂取をする必要があります。
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