北半球のペンギンと呼ばれ、1844年に絶滅したオオウミガラスの特徴を解説するとともに、生態を再現したイラストをご紹介します。
オオウミガラスとは
学名:Pinguinus impennis
英名:Great Auk
オオウミガラスは1844年まで北極圏に生息していた水鳥の一種で、ペンギンと同様に泳ぐことに特化して飛べなくなった鳥でした。外見もペンギンに似ているため、「北半球のペンギン」とも呼ばれていました。
肉や卵を食用にするための人間による捕獲圧で絶滅しました。
オオウミガラスの形態
オオウミガラスは全長約80cm・体重5kgに達する大型の海鳥で、この仲間ではほぼ最大の種類でした。
大きな身体に似合わず、翼は長さ約20cmと短く飛ぶことはできませんでした。
これは、水中を泳ぐことに特化した進化で、このため足には発達した水掻きを持っていました。
オオウミガラスの卵
オオウミガラスの卵は先端の尖った楕円形で、その長径は13cm・重さ400gと非常に大きく、毎年6月の繁殖期に1年に1個だけ産み落とされました。
この大きな卵が食用として人間に乱獲され、本種の絶滅の大きな要因となりました。
オオウミガラスの生態
群れで生活していた
オオウミガラスはペンギンと同様に、群れで生活していたという記録が残っていますが、詳しいことは判明しないまま絶滅してしまいました。
ニシンの仲間を主食にしていた
オオウミガラスは北の海域に多く生息するニシンの仲間を中心に食べていたと考えられていますが、詳細は判明していません。
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