ウバザメの生態(分布・餌・寿命・繁殖など)について、生物学の博物館学芸員である筆者がフリー画像写真をまじえながら解説します。
ウバザメとはどんな生き物?
ウバザメ(姥鮫、学名:Cetorhinus maximus)は、ネズミザメ目ウバザメ科の一属一種のサメ。汎存種で、世界中の海に広く分布する。性質はとてもおとなしい。また、動きは緩慢であり、人間にとって危険性の低い濾過摂食者である。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ウバザメ
ウバザメの大きさ
ウバザメの大きさをイラストにしたのがこちらの画像です。平均で全長7.9m、最大個体では全長10mと巨大です。
ウバザメの分布
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ウバザメは世界中の亜寒帯~温帯にかけて生息している回遊性の生活を送っています。分布域からわかるように、水温10~15℃の冷たい海を好みます。
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ウバザメの餌
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ウバザメは完全なプランクトン食で、その大きな口を明けたまま泳いで海水を鰓(鰓耙)で濾過し、濾しとったプランクトンを摂食します。
濾過する海水の量は、1時間あたり2000リットルにもおよぶと考えられています。
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また、春から夏のプランクトンが豊富な季節には表層海域で目撃されますが、秋から冬のプランクトンが減少する時期にはほとんど目撃されないことから、冬季は深海に潜んで冬眠していると考えられています。