トノサマガエルの家庭水槽(アクアテラリウム)での初心者向き飼い方を博物館学芸員の筆者が、長年の経験をもとに解説します。
トノサマガエルとはどんな生き物?
トノサマガエル(殿様蛙、学名:Pelophylax nigromaculatus)は、両生綱カエル目(無尾目)アカガエル科に分類されるカエルの一種。本種の名前は非常によく知られているため、ダルマガエルが混同されてトノサマガエルと呼ばれていることがある。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/トノサマガエル
トノサマガエルの特徴と飼い方
適正水質:中性~弱酸性適正水温:20~28℃
餌の種類:活コオロギ
繁殖:可能
混泳:可能
トノサマガエルは日本産カエル類のなかではもっとも飼育が容易なものの一つです。
餌コオロギの確保さえ行えば、安定的に飼育できます。なお、野外採集の場合、本種は成長に強い日光が必要なため十分に育った個体を採集することをおすすめします。小さな個体を採集して室内飼育をすると骨が正常に発育せず曲がってしまうことが少なくありません。
繁殖に関してもそれほど難しくは無く、温度変化さえしっかりとつけて複数飼育していれば産卵を行います。
孵化したオタマジャクシは植物食傾向が強いので、プレコフードなども与えるようにします。
上陸後の餌付けはやや困難ですが、餌コオロギのSSサイズを与えれば一定数の個体は食べるようになります。前述のように、本種は稚ガエルの成長に野外での強い日光が必要になりますので、戸外飼育をするとよいでしょう。
※遺伝子のかく乱を避けるため、入手した生物は野外へは放流せずに必ず最後まで飼いきるようにしてください。
※日本産生物は種類・地域により保護されている場合がありますので、野外採集はせずブリード個体を入手してください。
アクアテラリウムとは
「アクアテラリウム」とは陸場と水場がある形式の水槽システムのことで、魚類以外の多くの水生昆虫・甲殻類・両生類・爬虫類を飼育する場合に必要になります。
アクアテラリウムでは、通常の水槽と違って水量が半分程度になりますので、あまり小さな30cmや45cmの水槽では水質が安定しません。やはり60cmクラス以上の水槽が必要でしょう。また、陸場を広くとるためには奥行き30cmタイプではなく45cmタイプをおすすめします。
詳しくは下記の関連記事で必要な機材から具体的な組み立て方まで解説していますのでご参照ください。
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