カワヒガイの家庭水槽での初心者向き飼い方を博物館学芸員の筆者が、長年の経験をもとに解説します。
■カワヒガイとはどんな魚?
カワヒガイ(川鰉、学名:Sarcocheilichthys variegatus variegatus)はコイ科カマツカ亜科に属する魚。濃尾平野、琵琶湖流入河川、山口県を除く中国地方、九州北西部、壱岐島に分布する。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/カワヒガイ
■カワヒガイの特徴と飼い方
●丈夫で飼いやすく繁殖も可能
適正水質:中性~弱酸性適正水温:0~25℃
餌の種類:冷凍赤虫・配合飼料
繁殖:可能(二枚貝が必要)
混泳:可能
カワヒガイは丈夫で、高水温にも比較的強く飼いやすい魚種です。
また、性質もおとなしく口も下向きで大きくないため、他の種類に害を加えることもないため、混泳に適しています。
なお、飼育下での繁殖も可能ですが、メスはイシガイやタガイといった淡水産二枚貝の入水管から産卵管を挿入し、外套腔に産卵する習性を持っています。
孵化した仔魚は比較的口が大きいので、ブラインシュリンプやすり潰した配合飼料で育成可能です。
なお、産卵に使う二枚貝は植物プランクトンを餌にするため、水槽内では長期飼育が不可能です。このため、屋外にアオコが発生するようなため水を作り、そこで二枚貝を飼育し、定期的にローテーションする必要があります。
※遺伝子のかく乱を避けるため、入手した日本産淡水魚は野外へは放流せずに必ず最後まで飼いきるようにしてください。
※日本産淡水魚は種類・地域により保護されている場合がありますので、野外採集はせずブリード個体を入手してください。
■初心者向き家庭用水槽セット
●エアーフィルターor上部フィルターor外部フィルターの三択
家庭用の水槽セットには、大きくエアーフィルター・上部フィルター・外部フィルターの三種類のシステムがあり、それぞれの特徴は以下の通りです。・エアーフィルター
もっともシンプルな水槽セット・システムでトラブルが少なく扱いやすい反面、ろ過能力は低めで週一回頻度の水換えとフィルター掃除が必要です。水草には不向きです。
・上部フィルター
もっとも一般的な家庭用水槽セット・システムでメンテナンスが簡単で、フィルター掃除や水換えも月に一回頻度でかまいません。水草には不向きです。
・外部フィルター
もっとも高性能な家庭用水槽セット・システムで水換えは月に一回、フィルター掃除は年数回でかまいません。水草を楽しむなら必須のシステムです。
これら三種類のろ過システムから、飼育したい魚の数や水草の有無で適正なタイプを決めてください。
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■日本産淡水魚・飼育種類図鑑
日本産淡水魚の家庭飼育向きの種類を厳選し解説しているのが下記の記事です。魚類飼育歴20年以上の博物館学芸員が執筆したものです。
日本の淡水魚・飼育種類図鑑|それぞれの特徴と家庭水槽での飼い方(水槽のセット方法)