太陽系第六惑星の土星は、太陽系で二番目に大きな惑星であるだけでなく、環を持った独特の姿で知られています。そんな土星について、探査機がとらえた映像を交えつつ解説します。
土星の概要
土星は太陽系のなかで木星に次いで2番目の大きさを持つ惑星で、その半径は地球の約9倍になります。土星は中心に固体成分の核が存在するものの、主要成分はガスであり、巨大ガス惑星に分類されています。このため平均密度は地球のおよそ1/8と低く、巨大な体積のわりに質量は軽く、地球のおよそ95倍です。
土星の内部は、同じく巨大ガス惑星である木星と同様に小さな岩石質の中心核を持ち、その周辺を膨大な量の水素・ヘリウムを主成分とする気体が取り囲んでいると考えられています。
土星の環
土星の外見的な特徴である環は、93%のソリン含む氷と7%の非結晶炭素から構成されています。この環は土星の赤道上空から6,630km~120,700kmと広大な範囲に広がっていますが、その厚さは20mほどと極めて薄い層であることが知られています。
土星の環は内側から順にD環・C環・B環・A環・F環・G環・E環があります。地球から天体望遠鏡で観察した場合には、最も大きなカッシーニの間隙(A環とB環の間)とエンケの間隙(A環内)のみが観察可能です。
土星探査の歴史
探査機パイオニア11号:wikipedia
土星に最初に送られた探査機はパイオニア11号で、同探査機は1979年に土星の雲の上空およそ20,000kmと土星に接近しました。
ボイジャー探査機:wikipedia
その後、1980年11月にはボイジャー1号が、1981年8月にはボイジャー2号が土星に再接近し数多くの記録を残し天王星探査へと向かいました。
1997年にNASAとESAが共同で開発・打ち上げしたカッシーニ探査機は、2004年6月土星軌道に到達し、その周回軌道に乗り長期探査に入りました。2016年現在でも様々な画像やデーターを収集中です。
衛星タイタン:wikipedia
衛星エンケラドゥス:wikipedia
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