カナブンについて写真集形式で解説するとともに、20年以上、生物学学芸員として博物館施設に勤務し、昆虫が専門分野の一つである筆者が、その飼育方法についてご紹介していきます。
カナブンの特徴
分類:コウチュウ目コガネムシ科学名:Rhomborrhina japonica
分布:日本では本州・四国・九州および周辺の島々、海外では朝鮮半島・済州島・中国大陸
カナブンはメタリックカラーに輝く体色が人気の甲虫で、現在でも雑木林の樹液スポットなどに行けば普通に見られる種類です。
樹液に集まる昆虫の代表格であるカブトムシやクワガタムシが夜行性なのに対し、本種は昼間に活動する昼行性であることで、時間帯により住み分けをしています。
カナブンの飼い方
昆虫ゼリーで簡単に飼育でき繁殖も容易
カナブンは、昆虫ケースに腐葉土を入れ、市販の昆虫ゼリーを与えることで簡単に飼育することができます。また、複数個体を入れておけば、ごく普通に産卵させることができます。腐葉土の中に生みつけられた卵は夏の終わりに孵化し、冬までには終齢幼虫(三齢幼虫)にまで成長します。その後、冬期はほとんど活動を休止する冬眠状態に入り、春の訪れとともに摂食を再開、夏前に蛹になり一ヶ月ほどで成虫になって地上に姿を現します。
蛹になるためには、冬期の冬眠状態が「低温刺激」として必要なので、幼虫を飼育する場合は冬期は室内に置かず、屋外の日の当らない場所で十分に寒くしてください。
カナブンの画像集
ネットのフリー画像から集めた写真を並べてご紹介していきますので、どうぞご覧ください。カナブンにはグーリーン系からレッド系までカラーバリエーション・個体差があります。関連記事
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