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のんびりとした姿が人気急上昇中のナマケモノの種類・生態・特徴を写真集形式でご紹介します。また、末尾では絶滅した巨大ナマケモノ・メガテリウムについても解説します。
ナマケモノってどんな動物?
2科5種が南米に分布している
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ナマケモノは、その前足の指の数から「ミツユビナマケモノ」と「フタユビナマケモノ」の2つの科に分けられています。
こちらは、ミツユビナマケモノ科の代表的な種であるノドジロミツユビナマケモノで、このほかにノドチャミツユビナマケモノ、タテガミナマケモノがいます。
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こちらが、フタユビナマケモノ科の代表的な種であるフタユビナマケモノで、このほかにホフマンナマケモノがいます。
ナマケモノの仲間は南米熱帯域に生息しており、その生涯のほとんどを樹上でぶら下がり過ごします。
筋肉が弱く、非常に動作が緩慢なことから「怠け者」と名付けられましたが、これは天敵であるジャガーやピューマに見つからないように、樹皮に擬態しなるべく動かないようにする、一つの進化の結果です。
活動量が極端に少ないため、あまり高カロリーの食事をする必要がなく、木の葉っぱを食べて暮らしています。
ナマケモノの種類図鑑
ミツユビナマケモノ科
ノドチャミユビナマケモノ|Bradypus variegatus
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ノドチャミユビナマケモノは南米大陸の北部に広く分布しており、ミユビナマケモノ科のなかでもっとも繁栄している種類です。
ノドジロミユビナマケモノ|Bradypus tridactylus
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ノドジロミユビナマケモノは、南米大陸北東部に分布しており、ノドチャミユビナマケモノに似ていますが、喉の部分の毛が白いことで見分けられます。
タテガミナマケモノ|Bradypus torquatus
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タテガミナマケモノはブラジル東部の海岸線に沿った地域にのみ分布しており、森林伐採とペット目的の乱獲のため激減しています。
フタユビナマケモノ科
ホフマンナマケモノ|Choloepus hoffmanni
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ホフマンナマケモノは南米大陸の北西部と中南米に分布しており、比較的反映している絶滅の恐れはないと考えられている種類です。
フタユビナマケモノ|Choloepus didactylus
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フタユビナマケモノは南アメリカの北部(ベネズエラ~コロンビア~ブラジルなど)の熱帯雨林に分布している種類です。
絶滅した巨大ナマケモノ・メガテリウム
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学名:Megatherium americanum
メガテリウムは妬く50万年前に絶滅した巨大ナマケモノで、全長6~8m・体重3tにもなりました。
こちらは、メガテリウムの再現CG動画です。そのイメージや生活の様子がお分かりいただけると思います。
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メガテリウムは南アメリカ大陸に広く分布しており、現生のナマケモノとは違って陸上性で、主にヤマゴボウ科の植物を餌にしていました。
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彼らの絶滅の原因については不明な部分もありますが、ベーリング海峡を渡り、北アメリカから南アメリカへと進出してきた人類の捕食圧によるものとする説がもっとも支持されています。
エレモテリウム
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メガテリウムと近縁な種に、北アメリカに分布していたエレモテリウムが知られています。その生態はメガテリウムと同様だったと考えられています。