シマドジョウの家庭水槽での初心者向き飼い方を博物館学芸員の筆者が、長年の経験をもとに解説します。
■シマドジョウとはどんな魚?
シマドジョウ(学名:Cobitis biwae)は、コイ目ドジョウ科に属する淡水魚である。日本固有種である。山口県西部・四国南西部を除くほぼ日本各地の淡水域に生息している。河川の中流域の砂礫底に多く見られる。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/シマドジョウ
■シマドジョウの特徴と飼い方
●砂を敷きろ過食をさせるのがポイント
適正水質:中性~弱酸性適正水温:0~28度
餌の種類:沈性の小粒配合餌料
繁殖:困難
混泳:容易
シマドジョウは河川の上~中流域の水槽が30℃を越えないような場所に生息しています。また、砂ごと飲み込み有機物を濾しとって食べる「ろ過食」であるため、細かい粒径の砂底域に限り生息しています。
飼育下でもこのような生息環境を再現することが重要で、まず夏場でも水温が30℃を越えないように冷却ファンなどを使用する必要があります。
また、水槽の底砂には粒径の細かい砂を敷き、沈性の小粒配合餌料を餌に与えます。
性質はおとなしく、他種との混泳は全く問題ありません。上手く飼えば5年ほどの寿命がありますが、水槽内での繁殖は困難です。
※遺伝子のかく乱を避けるため、入手した日本産淡水魚は野外へは放流せずに必ず最後まで飼いきるようにしてください。
※日本産淡水魚は種類・地域により保護されている場合がありますので、野外採集はせずブリード個体を入手してください。
■初心者向き家庭用水槽セット
●エアーフィルターor上部フィルターor外部フィルターの三択
家庭用の水槽セットには、大きくエアーフィルター・上部フィルター・外部フィルターの三種類のシステムがあり、それぞれの特徴は以下の通りです。・エアーフィルター
もっともシンプルな水槽セット・システムでトラブルが少なく扱いやすい反面、ろ過能力は低めで週一回頻度の水換えとフィルター掃除が必要です。水草には不向きです。
・上部フィルター
もっとも一般的な家庭用水槽セット・システムでメンテナンスが簡単で、フィルター掃除や水換えも月に一回頻度でかまいません。水草には不向きです。
・外部フィルター
もっとも高性能な家庭用水槽セット・システムで水換えは月に一回、フィルター掃除は年数回でかまいません。水草を楽しむなら必須のシステムです。
これら三種類のろ過システムから、飼育したい魚の数や水草の有無で適正なタイプを決めてください。
▼おすすめ水槽セット
【おすすめ水槽セット】初心者のアクアリウム立ち上げと飼育法|生体通販販売価格もご紹介
■日本産淡水魚・飼育種類図鑑
日本産淡水魚の家庭飼育向きの種類を厳選し解説しているのが下記の記事です。魚類飼育歴20年以上の博物館学芸員が執筆したものです。
日本の淡水魚・飼育種類図鑑|それぞれの特徴と家庭水槽での飼い方(水槽のセット方法)