ナナフシについて写真集形式で解説するとともに、20年以上、生物学学芸員として博物館施設に勤務し、昆虫が専門分野の一つである筆者が、その飼育方法についてご紹介していきます。なお、本記事で解説するのは、国内でもっとも普通種であるエダナナフシについてです。
エダナナフシの特徴
分類:ナナフシ目ナナフシ科学名:Phraortes illepidus
分布:日本(本州~九州)および台湾
エダナナフシは国内でもっとも普通に見られるナナフシで、体色は褐色~黄緑色まで個体差があります。
日当たりの良い雑木林で見られ、強くつかむと肢を自己切断するので捕まえる時には注意が必要です。
エダナナフシの飼い方
幼虫期に食べた植物に偏食する傾向がある
エダナナフシの餌となるのは落葉広葉樹の葉で、主にサクラ・ノイバラ・カシ・コナラなどがあります。幼虫期に食べた植物に偏食する傾向があため、ある個体はサクラの葉を食べるのに、ある個体はサクラの葉を食べない、といったケースも少なくありません。複数の落葉広葉樹の枝を水差ししておき餌にすると、餌とマッチングする確率があがります。
また、昆虫ゼリーを綿棒などに染み込ませ、強制的になめさせることで、生きるためのカロリー補給をさせることも可能です。
このように、飼育自体がかなり難しい種類ですので、飼育下での繁殖は困難です。
ナナフシの画像集
ネットのフリー画像から集めた世界と日本のナナフシ類の写真を並べてご紹介していきますので、どうぞご覧ください。関連記事
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