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ペンギン写真図鑑(18種類一覧+絶滅種)|生物学学芸員が大きさ比較もイラストつきで解説

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世界に分布するペンギン18種類および絶滅種を図鑑・写真集として解説するとともに、それぞれの特徴と大きさ比較をイラストをまじえて、生物学学芸員の筆者が詳しくご紹介します。

※本記事の写真はPixabeyおよびWikipediaのフリー画像を使用しています。


ペンギンってどんな鳥?

南極を中心に南半球に18種類が分布

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By Phoenix_B_1of3 (talk) (Uploads) - Own work, Based on information and maps from The Encyclopedia of Animals: a complete visual guide, by Fred Cooke and Jenni Bruce, page 260.Transferred from en.wikipedia, CC0, Link

ペンギンは南極大陸を中心に、南半球高緯度地域に生息する海鳥の一種で、飛ぶことができないかわりに水中に特化して進化した種類です。現在、18種類が分布・生息しています。

ペンギン種類図鑑写真集

それでは、ここからは世界に分布する19種類のペンギンを写真とともにご紹介するとともに、簡単な解説を行います。

コウテイペンギン(エンペラーペンギン)

学名:Aptenodytes forsteri
英名:Emperor penguin

現生のペンギンのなかでは最大の種類で、南極大陸周辺に分布しています。別名はエンペラーペンギンです。

オウサマペンギン(キングペンギン)

学名:Aptenodytes patagonicus
英名:King penguin

現生のペンギンとしてはコウテイペンギンについで二番目の大型種で、南極大陸とその周辺初頭に分布しています。別名はキングペンギンです。

ミナミイワトビペンギン

学名:Eudyptes chrysocome
英名:Southern rockhopper penguin

ミナミイワトビペンギンは南米大陸高緯度地方に生息するペンギンで、眉毛のような飾り羽根が外見的特長です。

マカロニペンギン

学名:Eudyptes chrysolophus
英名:Macaroni Penguin

南極大陸周辺諸島に分布するイワトビペンギン属の一種で、頭部に特徴的な羽根を持ちます。

キタイワトビペンギン

学名:Eudyptes moseleyi
英名:Northern rockhopper penguin

南極大陸と周辺諸島に分布するイワトビペンギン属の一種で、上記二種と違い、下方に垂れ下がる飾り羽根を持ちます。

キマユペンギン

学名:Eudyptes pachyrhynchus
英名:Fiordland penguin

ジュージーランドに分布するイワトビペンギンの一種で、別名をヴィクトリアペンギン・フィヨルドランドペンギンとも言います。

ハシブトペンギン(スネアーズペンギン)

学名:Eudyptes robustus
英名:Snares Penguin

ニュージーランド・スネアーズ諸島の固有種で、別名をスネアーズペンギンとも言います。

マユダチペンギン(シュレーターペンギン)

学名:Eudyptes sclateri
英名:Erect-crested penguin

ニュージーランドの一部諸島で繁殖が確認されている種類で、繁殖期以外の生息域はいまだ不明という謎の多い種類です。別名をシュレーターペンギンとも言います。

ロイヤルペンギン

学名:Eudyptes schlegeli
英名:Royal penguin

マカロニペンギンと非常に近縁な種で亜種とする説もあります。南極大陸に生息しています。

フェアリーペンギン

学名:Eudyptula minor
英名:Little penguin

オーストラリアからニュジーランドにかけて分布する原始的なペンギンで、全種のなかでも最小の部類に入ります。大都市シドニーでも見られる、もっとも人とつながりの強い種でもあります。別名をコガタペンギン・コビトペンギンとも言います。

キガシラペンギン(キンメペンギン)

学名:Megadyptes antipodes
英名:Yellow-eyed penguin

ニュジーランド周辺に生息する単独生活をする種類で、別名をキンメペンギンとも言います。

アデリーペンギン

学名:Pygoscelis adeliae
英名:Adelie penguin

コウテイペンギンと本種は、繁殖を含めて南極大陸で一生を過ごす種類です。目のまわりの白いアイリングが外見的特長です。

ヒゲペンギン

学名:Pygoscelis antarctica
英名:Chinstrap penguin

南アメリカ大陸南端から南極にかけて分布するペンギンで、顎の黒いラインが名前の由来でです。

ジェンツーペンギン

学名:Pygoscelis papua
英名:Gentoo penguin

ジェンツーペンギンはフォークランド諸島をはじめとした南極大陸周辺諸島に分布する種類です。現生のペンギンのなかで三番目に大きな種類でもあります。

ケープペンギン

学名:Spheniscus demersus
英名:African penguin

ケープペンギンは南アフリカ南部に生息する種類です。

フンボルトペンギン

学名:Spheniscus humboldti
英名:Humboldt penguin

フンボルトペンギンは南アメリカ大陸西岸に広く分布しており、その生息域は亜熱帯にまで達します。暑い場所で生活できるペンギンとして、世界中の動物園・水族館でも多数が飼育されています。

マゼランペンギン

学名:Spheniscus magellanicus
英名:Magellanic penguin

マゼランペンギンはフンボルトペンギンに近縁な種類ですが、その分布域は南アメリカ大陸南端地域に限られています。

ガラパゴスペンギン

 
学名:Spheniscus mendiculus
英名:Galapagos penguin
 

ガラパゴスペンギンは全ペンギン種のなかでもっとも低緯度地域、赤道直下に生息している種類です。

 

ペンギンの大きさ比較

こちらが現存するペンギン18種類の身長を比較したイラストです。
 
大きい順に以下の通りです。
 
①エンペラーペンギン(コウテイペンギン)
②キングペンギン(オウサマペンギン)
③キガシラペンギン
④ジェンツーペンギン
⑤ヒゲペンギン
⑥ロイヤルペンギン
⑦マカロニペンギン
⑧シュレターペンギン
⑨マゼランペンギン
⑩ケープペンギン
⑪アデリーペンギン
⑫フンボルトペンギン
⑬スネアーズペンギン
⑭キマユペンギン
⑮イワトビペンギン
⑯ガラパゴスペンギン
⑰フェアリーペンギン
⑱ハネジロペンギン
 

ペンギンの系統樹

現生ペンギン(ペンギン科)の系統樹

 
ペンギンの系統樹(進化・分化の状態)をあらわした図がこちらのものです。これで、現生のペンギン18種の親戚関係がお分かりいただけると思います。
 

全てのペンギン科の系統樹

また、こちらの系統樹は絶滅種を含む全ての科の進化・分化の様子をあらわした系統樹です。ほとんどの科がすでに絶滅しており、現生種はペンギン科1科のみです。
 

絶滅した主なペンギンの仲間

最古のペンギン(ワイマヌ・マンネリンギ)

全てのペンギンの始祖であるワイマヌは、中生代が終了した直後の新生代初期・約6000万年前に生息していました。大きさは現生のコウテイペンギンと同程度でした。
 

アンスロポルニス

 
アンスロポルニスは、新生代の約4500~3300万年前(始新世後期から漸新世初期)に生息していた巨大ペンギンの属です。
 

イカディプテス

イカディプテス属は、始新世後期に南アメリカ大陸のなかでも熱帯地方に生息していた大型ペンギンです。約1.5mあったと推測されています。
 

パレユーディプテス(カイルクペンギン)

 
パレユーディプテスは絶滅した大型ペンギンの1属で、これまでに4種の化石が発見されています。
 

史上最大のジャイアントペンギン

学名:Pachydyptes ponderosus
英名:Giant penguin

ジャイアントペンギンはおよそ3500万年前に絶滅したと推測されるペンギン史上最大種で、最大個体では全長140~160cm、体重80〜90kgに達したと考えられています。なお、化石の発見地はニュージーランド南部です。
 

絶滅ペンギンの大きさ比較

 
絶滅したペンギンと現生最大種であるコウテイペンギンの大きさを比較したものがこちらの図です。昔のペンギンが以下に大きかったがわかるイラストです。
 

ペンギン写真集

ここからは、ペンギンの壮大ながら愛らしい写真をいくつかご紹介します。どうぞ、お楽しみください。

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※以上写真:Pixabey

北半球のペンギン?


エトピリカは北海道からカナダにかけての北太平洋沿岸に分布する海鳥で、その外見からペンギンになれなかった北の海鳥とも言われています。その特徴を下記の記事では、写真集形式でご紹介しまています。ペンギン好きの方は、ぜひ合わせてご覧ください。
 
 

 
オオウミガラスは姿も生態もペンギンに近く、エトピリカと違って飛ぶこともできませんでした。残念なことに多くの謎を残したまま1844年に絶滅してしまいました。詳しくは、下記の記事をご参照ください。
 
 

飛べない鳥の種類図鑑

 
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